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冬の肌荒れ

<皮膚乾燥症・皮脂欠乏性湿疹>

冬の寒さや空気の乾燥によって、皮膚表面の潤いがなくなり、かさかさになって強いかゆみを伴う状態を『皮膚乾燥症』といいます。
特にヒザから下やひじから手首にかけて現れやすく、この状態が進行すると角質層に亀裂が生じるようになり、そこから刺激物が入って皮膚が赤くなると『皮脂欠乏性湿疹』と呼ばれる状態になり、さらに強いかゆみを伴います。

(皮膚乾燥症の予防

皮膚がカサつく程度でかゆみも軽いうちは、日常生活に注意することで予防できます。

● 皮膚を清潔に保つことが最も重要ですが、石けんを使いすぎると、皮膚表面の保湿の役目をする皮脂が落とされ、乾燥を助長します。保湿剤入りの石けんを使用するか、入浴や手洗いで石けんを使用した後は、保湿剤を使用しましょう。
● 部屋を乾燥させる暖房機を使う場合は、加湿器などで湿度を保ちましょう。
● 入浴はぬるめのお湯にしましょう。
● 身体を洗うときは、タオルやスポンジは使用せず、できるだけ素手で洗いましょう。
● 食事面では、香辛料は控えめに。香辛料には血管拡張作用があるので、とりすぎるとかゆみがひどくなりやすくなります。
● 下着はウールやナイロン製はなるべく避け、肌に優しい木綿製を着用しましょう。

肌荒れがひどくなってくると、雑菌が入り込み、水いぼやトビヒなど、さまざまな疾患を引き起こします。皮膚の表面を健康に保つために、スキンケアの基本は、『まずきれいに。そしてしっとり』というひと言に尽きます。

(手あれについて)
手あれは、進行性手掌角皮症と呼ばれる皮膚病で、皮膚が乾燥する冬に症状が悪くなります。普通は、よく使うきき手の親指、人差し指、中指から、しだいに手のひら全体に広がり、ひどくなると指紋がなくなる人もいます。
 石けんや洗剤は汚れも落としてくれますが、皮膚の表面で乾燥しないようにコーティングしている皮膚成分もこそげ落としてしまうので、皮膚から水分が失われ、手あれ状態になります。
手あれを防ぐには手を使いすぎないことですが、洗剤や刺激物になるものに触れる際には、手袋をしたり、手を洗った後に素早くハンドクリームなどの保湿剤をこまめに塗ったり、ひどくなったところには、保湿剤に重ねて抗炎症剤の入った軟膏を塗るのが効果的です。皮膚科で処方してもらってください。

(しもやけについて)
最近は居住環境がよく、しもやけに悩まされる子は少なくなってきました。しかし、なりやすい子がいて、そういう子は毎年悩んでいます。
 しもやけは極寒期よりも気温の変化の著しい秋口や暖かくなり始めの2月から4月頃に生じやすいもの。気温が4,5℃で日中の気温差が10℃内外の頃です。
 しもやけの子どもを連れて受診する母親の病歴をきくと、たいていしもやけ歴を持っているので、遺伝的傾向も考えられます。学童期に多く、成人するまでにみられなくなります。
 しもやけになりやすい人の手足は、多汗症の人に多く、ぬれたままにしておくと起こりやすいともいわれています。子どもでは、手を洗ってきちんと拭かずに放置していると、しもやけに悩まされることになります。しもやけは、一種の血行障害によるもので、手・足・耳・鼻などによく起こります。赤く腫れて痛みやかゆみをともない、ひどくなると水ぶくれやびらん(皮がむけた病変)が生じ、腫瘍までいくとなかなか治らず治療が大変になりますので、早めに治療してください。

(しもやけの予防)
● 手足などを寒冷にさらさないこと
● 日頃からよくマッサージや温浴・適度な運動をして血行をよくしておくこと
● 雪や水に触ったら、水気をよく拭き取り、保湿に気をつけましょう
● きつい靴や足首をしめつける靴下は避けましょう
● しもやけができてしまったら、温かいお湯に1-分ほどつけてよく拭き取り、塗り薬を塗って充分にマッサージしましょう。入浴後も同様の処置を。

 


西島葉子(にしじま ようこ)

nishijima.jpg平成6年近畿大学医学部卒業後、大阪市立総合医療センター、済生会富田林病院小児科を経て現在、大阪市東住吉区にて、夫(循環器)と共に、にしじま内科・小児科を開業。6男2女の計8人の子供を育てながら、妻、母親、小児科医のわらじを履きながら毎日奮闘中。

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